紅茶の産地
ケニア
「ケニア」と聞いて、みなさんそれぞれイメージを持っているとは思いますが、紅茶の世界的な産出国ということはご存知でしたでしょうか?
ケニアは、東アフリカ、インド洋沿岸に位置する赤道直下の共和国。そのほとんどは砂漠の広がる乾燥地帯で、中西部に少し(国土のたった19%!)農耕地があり、あとは海岸平野と高原が広がる国です。
この地にはもともとお茶などなく、1903年にインドから紅茶の種子を輸入して茶園を作ったのが始まりなのだとか。
第一次世界大戦後、各地で試験栽培が実施され、ケニア国内でプランテーションを開発するために、イギリスからの大型の資本が投入されて盛んになりました。
そして、1950年代に入ってからは自国の農業開発庁主導で、小農方式の試験栽培を開始します。これはそれまでのイギリス主導の大規模プランテーションへの対抗でもありました。
それからほどなくして、1963年に独立を果たしますが、その少し前の1960年にケニアはイギリス連邦開発公社と、世界銀行から支援を受けて「特産物開発庁」というのを発足させ、その段取りを組んだうえで、独立後現在の「ケニア茶開発局」の設立に繋げたのだそうです。そして、このケニア茶開発庁(KTDA)の仕切る小農方式による紅茶栽培は大成功をおさめることとなります。
いくつもの要因が上手く作用して、ケニアは20世紀で最も成功した国といわれているんのだそう。
高品質のケニア紅茶は、上から2枚の若葉と芯芽で作られています。若い茶葉は一度摘まれた後、7〜14日の期間をおき、年間通して摘まれています。
ケニア紅茶はほとんどがCrush,Tears&Curl(CTC)製法でCTC茶が生産されています。
ケニアは世界でも良品質のCTC紅茶を生産する茶産地となり、そのユニークな芳香と風味で世界中に広まっています。